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2008/05/29

宇宙海兵隊ギガース 5巻を読んでみた

早速読んでみた。

このシリーズ、謳い文句は「スペース・ロボット・オペラの決定版!」。4巻を見ると2006年5月初版となっているので、2年ぶりの新刊ということになる。

この物語の特徴的な点として、宇宙空間での戦闘がリアルに描かれている。惑星間航行、衛星軌道上での戦いでの高度の扱い、宇宙服を着用する前のプレブリージング、等々。

ただ物語として読んだときに、それらをわざわざ記述する必要があるのかは疑問を感じる。

そのような設定が物語の流れを盛り上げるのに一役買っているならわかる。でも知らない人にとっては余計な描写でリズムを崩すものでしかないし、知っている人には他のSF的な要素との違和感の原因にしかならない。

「絶対人間主義」、一言で言ってしまえば「宇宙では何よりも人間を大事にする」、という思想がこの物語のひとつの核になっている。地球上での技術の発展は戦争、つまり相手を倒すことを目的として発展してきたが、人がそのままで生きていけない宇宙(や他の惑星上の)環境では、人を生かす・助けるために技術が発展する、と言うのはわからん話ではない。

これはまだいい。少なくともガ○ダムのニュータイ○よりは説得力がある。

ではどこら辺から世界観が崩れてくるかと言うと、まずは人型兵器「ヒュームス」の存在。

ロボットアニメと言えばロボットは人型が決まりだが、いろいろリアルに描いている中、人型ロボットというのはどうしても浮いてしまう。宇宙で作業するなら「2001年宇宙の旅」に登場したポッド(ガンダムのボールと言ったほうがわかりやすいか)で十分なのである。人型にして余計な駆動機構や制御系を積む必然はまったくなし。

決定的に世界観が崩れるのは、ヒロイン、リーナの存在。

うら若い美少女、主役機ギガースのパイロットであり、情報部少佐。敵方の指導者と因縁があり、おまけにESP能力の一種、サイバーテレパス(超人ロックで言う所の電子使いってやつ)の能力者と来たもんだ。

5巻の帯コメントには「押井守氏推薦!」「TVアニメ化希望!」とあるが、「人型ロボットに乗る美少女」なんて、アニメ化を狙いすぎ。

最初の頃(1巻・2001年10月初版、2巻・2002年6月初版、3巻・2003年6月初版まで)はもっとテンポよく読めていた気がする。しかし4巻、そして今回の5巻と時間が空いて発行されるにつれ、物語全体のテンポの悪さと違和感を感じる中途半端な世界観が鼻について、いまひとつ後味の悪い作品になっている。

また忘れた頃に6巻が出るんだろうけど、そのときまで覚えているかどうか。引越しのときとかに古本屋行きになってしまうかも。

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